オリックスの魅力と、いまの僕の立ち位置

オリックスの魅力と、いまの僕の立ち位置

僕はサラリーマンをしながら投資をしている、45歳のごく普通のおじさんです。

最近は家の修繕も気になるし、子どもたちの進学も気になる。 それでも、夜になると株や投資信託の話を熱く語っている──そんな日々です。

さて、今回紹介したいのは僕が10年近く保有している日本株。 その名も オリックス(8591)

アップルやエヌビディアのような米国株と並んで、いまでも僕のポートフォリオに残っている“国内株の要”です。

【1】オリックスを買った理由

購入したのは、まだNISAが始まったばかりの頃。 当時14万円前後で購入し、そのまま長期保有。 気づけばもう10年が経とうとしています。

NISAの非課税期間がそろそろ終わるので、来年以降は売却も検討中。 とはいえ取得単価が低いので、どんな相場でも損を出すことはない。 長期保有の恩恵を感じられる、数少ない日本株です。

【2】オリックスの強みは“分散された総合力”

オリックスの魅力は、何といっても 事業の多角化。 オリックスは以下の 10セグメント で事業を展開しています👇

  • 法人営業・メンテナンスリース
  • 不動産
  • 事業投資・コンセッション
  • 環境エネルギー
  • 保険
  • 銀行・クレジット
  • 輸送機器
  • ORIX USA
  • ORIX Europe
  • アジア・豪州

金融・リース、不動産、投資、保険、銀行業務など、ほぼ“経済の全方位”を押さえている。 つまり、国内消費が落ち込んでも、海外で利益を上げる力がある。 この点が「日本株だけど、米国株っぽく動く」と感じる理由です。

【3】増配姿勢と安定配当

オリックスは 12期連続で増配 を続けています。 2026年3月期の配当予想は、

配当性向39% もしくは 1株当たり通期配当金120.01円

の“いずれか高い方”という明確な方針を出しています。 このルールがあるから、投資家としては安心感がある。

直近の 配当利回りは3.09%(2025年11月11日時点)。 高配当を軸にしたポートフォリオを作りたい人にとって、「日本株でリスクを抑えたい」ときにちょうどいいポジションになる銘柄です。

決算期年間配ទ金(円)備考
2015/3期36円 (ORIX)2015年3月期実績。
2016/3期約 45.75円 (ダイヤモンド・オンライン)増配。
2017/3期約 52.25円 (ダイヤモンド・オンライン)増配。
2018/3期約 66円 (ダイヤモンド・オンライン)増配。
2019/3期約 76円 (ダイヤモンド・オンライン)増配。
2020/3期約 76円(横ばい) (ダイヤモンド・オンライン)増配ならず、横ばい。
2021/3期78円 (株予報Pro)増配。
2022/3期85.60円 (株予報Pro)増配。
2023/3期85.60円 (みんかぶ)横ばい。
2024/3期98.60円 (株予報Pro)増配。
2025/3期120.01円 (ORIX)増配。

【4】でも…今後は“安定=伸びしろのなさ”でもある

ただ、今のオリックスを「これから買うべきか?」と聞かれたら、少し迷う。 理由はシンプル。 もうすでに “成熟” しているからです。

確かに業績は安定しているけれど、半導体のような急成長テーマを抱えているわけではない。 10の事業に分散しているぶん、企業価値の伸びしろが読みづらいんです。

以前は株主優待で個人投資家を惹きつけていましたが、それも廃止され、今は配当一本。 正直、次の10年で株価が2倍3倍になる未来は見えにくい。

だからこそ、僕は 「安定を守るための銘柄」から、「成長を狙うための資金」に切り替える時期 に来ていると感じています。

【まとめ】

  • オリックスは 10事業に分散された総合企業
  • 12期連続増配中、配当性向もルール化で安心
  • 利回り約3.1%、国内株の中では安定感トップクラス
  • ただし“成長性”は鈍化傾向、株主優待も終了
  • 「守りの日本株」としては優秀だが、今後は売却も視野

今の僕にとって、オリックスは“過去を支えてくれた株”。 でもこれからは、新しい投資ステージへ進むための“出口候補”でもある。 長く付き合ってきた銘柄だからこそ、最後まで感謝しながら判断したい。